釣竿設計士の苦悩①

ブログって本当に難しい。書きたい事がたくさんあるのにまとまらないっていうのは仕方ないとして、ブログ自体の構築や設定が本当にちんぷんかんぷん。なんとか必死に頑張っておりますがアドバイスや質問や書いてほしいテーマ等あればTwitterからでもどんどんおしゃってください。

なおブログで書いてきた釣具業界で働きたい人へのアドバイスは今の所①〜③で中断したいなと思っております。

元釣竿開発者が語る釣具業界で働きたい人へのアドバイス①

元釣竿開発者が語る釣具業界で働きたい人へのアドバイス②

元釣竿開発者が語る釣具業界で働きたい人へのアドバイス③

短文で済むような情報はTwitterで発信していますので是非チェックしてみてください。

さて本題に入ります。

①設計できる会社とできない会社の架け橋役

ご存知の通り釣竿という製品は作れる会社や工場が限られています。

よく聞く釜が持っているか持っていないか。みたいな話です。

以前働いていた会社はここでいう釜も持つ釣具メーカーでした。

そこでの設計、開発という仕事ですから当然ブランクの設計が主たる業務で、自社製品の他にも他社ブランドの釣竿も設計も担当しておりました。

他社ブランド製品はOEMとしてかなりの種類と数を設計しましたが、印象的なモノを除いて何社の何を設計したかなんて記憶はほとんどありません。

ブランクが完成したその後を気にする暇はあまり無かったと思いますが、各種パーツが取り付けられた後に完成品になり、やがて大袈裟なうたい文句を身にまとい雑誌やカタログに載ります。

釣り雑誌は出版社から会社に送られてくるので、釣竿に関する記事や広告は気にして読んでおりました。

あのブランクこうなったんだという嬉しい気持ちと共に、大袈裟な宣伝に呆れて関心することも多々ありました。

比類なきナンチャラ

強靭なドコソコ

なんとか製法

当然と言ってはなんですが、私はこれらの事を考えながら設計したわけではありません。

(じゃあ何を考えて設計してるの?って話は別の機会にブログに書いていくつもりですがなかなかまとまらないです。)

依頼してくる会社の担当者は釣り名人やプロである事がほとんどでしたが、釣竿に関してはアマである事が大半でしたので素材や製法に関して指定してくる事はほとんどありませんでしたが、私には理解できない記事や広告を目にする度に正直微妙な気持ちになったのも事実です。

釣竿の広告のうたい文句にはトレンドがあるようで、最近よく見かけるアレについて自分なりに解説していこうと思います。

②無敵のうたい文句

東レ製の○tカーボンを使用しています。

そんな広告や記事を見た事があるのではないでしょうか。

私の記憶の中ではこのような事を雑誌に載せたのはバスプロの今江克隆氏が最初だったと記憶しております。

当時の今江氏のテストしていたバスロッドが東レの○tカーボンを使用している。みたいな記事。

今江氏と言えばバスフィッシング界では知らない人はいないであろう超がつく程の有名人。今江氏がプロデュースする商品はもれなくヒットし、人気実力と共に影響力も半端ないものでした。

その今江氏がラインでスポンサードを受けているのが今も昔も東レフィッシング。

今江氏が東レフィッシングのラインを使う事と、東レの材料を使ったバスロッドをテストしている事が、釣り人の中で繋がり、東レはラインも良いし、おまけにバスロッドの素材としても良いんだ。そんな風に結びついたんだと思います。

東レの材料が超一流なのは事実です。しかし、他の素材メーカーも同じように超一流なのです。ただ、三菱や東邦の素材を使ってると言っても釣り人への認知度が低いので残念ながら宣伝にはならなかったのでしょう。

東レフィッシングの広告塔であり人気実力ナンバーワンの今江氏の記事により一般の釣り人の頭の中に刷り込まれたというカラクリです。

売り手としてはこれほど楽な宣伝文句はないし、買う方も理解しやすい。

両方の利害が一致したといえばその通りなのですが、作り手側としてはソコだけで判断されるのは少し悲しいものがあります。

③でも結局は

この宣伝方法はすごいビッグウェーブだって事に薄々気づいていながらそこに乗れなった方が悪いんです。

ぱおログの管理人「ぱお」です。 元釣具メーカー勤務で、主に釣り竿(ロッド)の設計と開発に携わっておりました。 自社ブランドはもちろんOEMで様々なブランドの竿も設計してきた経験を活かして釣り人の皆さんに役立つ情報を発信していけるようなブログを目指しております。

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